ずっと一緒にいてね?

すると、いきなり何かが俺の横を通り過ぎて、あいつの元へいった。


……はるな…!?


俺は、その何かがはるなだと分かりものすごく焦ったが、当のはるなはしゃがみ込んで泣きわめくあいつと視線を合わせて、頭を撫でている。


俺はその光景に、開いた口が塞がらなくなった。


驚いてるのは俺だけではない。


いきなり頭を撫でられたあいつも、状況を飲み込めずにポカンとしている。


しかし、次のはるなの言葉は、この場に異様な空気を漂わせた。




「…川端 史華ちゃんだよね…?私、一年生の岩見 はるなだよ。史華ちゃん、はるなとお友達になろ…!」


……………………は????


俺はその言葉の意味を理解するのに数秒かかった。


「おい、はるな…!?お前何言って…」


すると、はるなは俺の言葉をピシャリと遮った。


「いいから、雅は黙ってて…!」


俺は何がなんだか分からなかったけど、はるなの勢いに押されて、黙るほかなかった。
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