幸せの扉を探して

架瑠**


架瑠・・

アメリカからの出張から
帰ってきた翌日に親父から
呼ばれて
アメリカの会社の買収が
当初は、相澤財閥とうちで
半々と決まっていたんだ
契約も。

それを相澤さんと親父が勝手に
100%相澤財閥が負担にして
契約をやり直していた。

これを失敗したら相澤財閥に
取られて
うちの社員とその家族を
路頭に迷わす事になる

それと先ほどの三つの件を
親父に提示されて
とにかく今は、
事業をうまく乗り越えなければならない
それに必ず護ると決めたんだ。

それを護る変わりに
相澤のお嬢さんとの結婚となった。
だが、俺は、
桜以外を愛するつもりもないから
・相澤さんのお嬢さんを愛する事はない
・桜と暮らしていたマンションは
 手離さない。
・相澤のお嬢さんと住む家は
 勝手に決めろ
と、親父に誓約書を書かせた。

あの女、色々言ってきたが
とにかく、臭いし気持ち悪いんだ。

だから、相手にしなかったら
今は、ホストにはまっていて
月の支払いが膨大な金額に
なっているみたいだが・・」
と、最後の瞳子さんに関しては
関係ないと言う言い方だった。

「えっ、一応嫁だよね
なのに、臭い?気持ち悪い?」
と、永莉は大笑い

「ホスト・・ね。」
と、彰さん、颯天先生。

「お前、関心ないと扱いひどいよな。」
と、新

「あのマンションそのままなの?」
と、桜。

と、話していると
架瑠の携帯に着信が・・・

みんなは、しまったと言う顔をしたが
遅くて・・

永莉が慌てて
「桜っ、ゆなっ」
と桜の背中をさする

そんな二人を架瑠は不思議そうに
見ていたが、新に
「架瑠。携帯、マナーモードにして。」
と、言われて
携帯をマナーモードにした。

かけてきたのは、架瑠の父親だが
電話には出ずに
架瑠は、結俐をあかねさんに渡して
桜を抱き締める。

桜の体はふるえていて
架瑠は、永莉に
「なぜ?」と。

永莉は、架瑠がアメリカに
行っていた間の話をすると

架瑠の顔は、みるみる怒りに包まれ
「ごめん、ごめんな、桜。」
と、桜を抱きしめながら
何度も謝っていた。
「あのマンションは、桜の匂いが
するから残していたが
もう、いらない。
あのマンションだと桜は
安心できないだろ?」
と、言うと
桜は、
「ご‥‥めん‥‥‥ねっ‥‥」
と、呟いた。
「バカっ、俺の方が
謝らないといけないのに。
もう我慢できない
あんなんでも親だと思って
ずっと我慢してきたが
もう、いらない。
縁を切る。
俺は、桜と結俐がいたら
いてくれたら、それだけで良いから。」
と、言うと
「その手続きは、僕がしよう」
と、彰さん。
「彰さん、もう一つお願いが。」
と、架瑠が言うと

「ん?なんだい?」
「相澤 瞳子さんと離婚をしたいです。」
「わかった。
   その件は、喜んで受けるよ。」
と、言われて架瑠は、
「宜しくお願い致します。」
と、言うと彰さんは、
「不貞の証拠はあるんだね?」
と、言い
「もちろん。」
と、言うと彰さんは、
満足そうに笑い、
颯天先生も新君も
嬉しそうに架瑠を見ていた。

なんだか、知らない間に話が
どんどん進んでいき
桜だけが取り残されているような・・
と、思っていると
「桜、もう少しだけ待っていて欲しい。
住む所は、彰さんの家の近くを
探すから、決まったら
引っ越して欲しい。
俺の荷物も運ぶから。」
「・・・えっ、あっ、うん。
でも、本当にいいの?」
「俺が、桜しか
愛せないの知ってるよね。」
「えっ、だって
瞳子さんと結婚していたんだよ。
一緒に暮らしていたんだよ。」
「う~ん。
一緒には、暮らしてないかな。
会社に泊まることも多く
疲れたら
桜と暮らしていたマンションに
帰っていたから

たま~に帰っても、
自分の部屋で寝るだけ。

食事を作ってもらったことも
一緒に食べたこともない。

会話もほとんどない。

とにかく、臭くて
一緒の空間にいるのも嫌いなんだよ。
何度、吐きそうになったのを
我慢したか·····。」
と、淡々と話す架瑠に
みんな呆れたような顔をして
苦笑いをしていた。

一人桜だけは、不安な顔をしていると
永莉が、
「哀れだよね。
そこまで嫌われても
大友君という、ブランドが
欲しかったのかね。」
と、言うと
「こんな、出来た自分を
蔑ろにするなんて。
とか、騒いでいたが
お前なんか桜の足元にも及ばない。
と、ずっと俺は、思っていたけどね。」
と、言う架瑠に
この人は、本当に私が知っている
架瑠なのかと架瑠をみると
「ん?どうした?」
と、優しく微笑む架瑠。

「桜ちゃん。
架瑠が優しいのは、
桜ちゃん限定だから。
それは、昔からだよ。」
と、新君に言われて
桜は、架瑠をみる
「なんで、桜以外に優しく
   しないといけないの?」
と、真面目に架瑠が言うから
みんな噴き出してしまい
桜は、真っ赤になっていた。
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