幸せの扉を探して

落ちる**


瞳子・・

お父さんから
「今夜、家に帰ってきなさい。」
と、連絡があった。

どうして呼ばれたのか
なんとなくは、わかっていた。

麗音さんのお店に
行かなくなってからも
あちこちの
ホストクラブで豪遊を
繰り返していた。

麗音さんのお店には
一人で行っても
不安はなかったが
他のお店には
一人で行ったことはなく
必ず、2、3人で行く
それも週に二、三回は
出掛けるため
毎月の請求額もかなりになる。

麗音さんのお店から始まり
もう半年もこんな生活を
している。

架瑠さんとの生活に嫌気がさして
始まったことだが・・・

はじめは、
楽しくて仕方なかった。
麗音さんとの関係も
気持ちよいものだったし・・・

だけど・・だんだんと・・
麗音さんのお店から
格段下に下がった場末のお店で
楽しむより惨めだった。

友人のお嬢様達は
こんな世界もあるのね
と、楽しんでいるが
瞳子は、もう止めないと
と、思っていた矢先に
父親からの呼びだしだった。
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