君の155センチ
episode1 小さい男の子

-史華eyes-



高校2年生。
クラス発表当日の朝。
私は正門前でその時を待っていた。
私の学校は2年生、3年生の順に朝の8時20分よりクラス分けの紙が先生から張り出される。
願うことはただ1つ、仲いい子と同じクラスになれますように…その事だけだった。

「クラス発表ドキドキだね〜…」

隣で一緒に発表を待っていたのは中学から同じ高校に進学した綾瀬紗菜(あやせさな)。
中学から一緒に登下校している。
1年の時はクラスが離れてしまった。

「紗菜は名前が"あ"から始まるからまた1番かもね」
「ほんっと最悪…」

そんな冗談を言いながら腕時計を見ると時刻は8時19分になっていた。
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