こんなにも愛しているのに〜それから
「あんなに気をつけて避妊してらしたのに
しかも
この子ができた頃は
私は専務と関係さえなかった。
妊娠しましたって言ったら、
今何週とか
僕の子かとも聞かずに、
素直に信じるんですもの。
この子の本当の酷い父親より、
専務の方が
いい父親になってくれそうな気がしたんです。
けど、
だめですね。
生まれたら、きっとわかっちゃう。
この子が専務の子じゃないって。」
私たちは
魂を抜かれたかのように何も言えなかった。
彼女は
録音をしているのを知っているはずなので
嘘は言っていないだろう。
「それでも
束の間の夢だったんです。
専務と私と子供。。。。
なのに
別れる。
認知もしない。
結局は
専務も酷い男だったって
他の男となんら変わりもない
馬鹿な男だったって。。。
夢から覚めました。」
彼女は自分が傷ついた分
相手も傷つけずにいられなかったのか。
私が西澤くんに執着心を隠すことなく
迫ったことが
苦く、苦く思い出される。
「その子の父親って、、、」
「短大を卒業して今の会社に入社して、
2年目に、
社長のお手つきになりました。
本当はとても嫌だったけど、
貧しい暮らしは、もうたくさんだったから、
彼から提示されるお手当に惹かれて、
そのまま、、、
途中もうこんな関係は嫌だって言ったら、
お手当を上乗せしてくれて。
5年、よくもまぁ社長の奥さんに
バレなかったなって。
2年前に妊娠したんですけど、
社長から諦めてくれって
土下座されて、、、
今度の妊娠も言ったら諦めてくれって、
言われそうで
だから
ギリギリまで言わないつもりです。」
「あなた
社長と則文とを、、、」
「天秤になんかかけていませんよ。
専務の方が断然好きです。
社長とではなくて、
はじめっから、専務と愛し合っていたら、
私の人生はもっと
楽しかっただろうにとか
この子も幸せだったろうにとか
思って。。。
随分と自分勝手なことをしました。
今日は
奥さんにきちんとお会いしたかったのと
奥さんに面と向かって
嫌がらせをしたかった。
でも
取り乱すこともせず
大声で詰ることもせず
おまけに
私の子を引き取って育てる、、、
何のための罪滅ぼしかと
思っちゃいますよ。
ちょっと
拍子抜けがしました。
でも
これでますますあなたのことが
嫌いになりました。
専務も可哀想に、、、ね。」
あからさまに
私を嫌いという彼女に
私も彼女のことが嫌いだと言い返したかった。
でも
それは
自分を嫌いだということに等しい。
私と彼女は相似形。
しかも
この子ができた頃は
私は専務と関係さえなかった。
妊娠しましたって言ったら、
今何週とか
僕の子かとも聞かずに、
素直に信じるんですもの。
この子の本当の酷い父親より、
専務の方が
いい父親になってくれそうな気がしたんです。
けど、
だめですね。
生まれたら、きっとわかっちゃう。
この子が専務の子じゃないって。」
私たちは
魂を抜かれたかのように何も言えなかった。
彼女は
録音をしているのを知っているはずなので
嘘は言っていないだろう。
「それでも
束の間の夢だったんです。
専務と私と子供。。。。
なのに
別れる。
認知もしない。
結局は
専務も酷い男だったって
他の男となんら変わりもない
馬鹿な男だったって。。。
夢から覚めました。」
彼女は自分が傷ついた分
相手も傷つけずにいられなかったのか。
私が西澤くんに執着心を隠すことなく
迫ったことが
苦く、苦く思い出される。
「その子の父親って、、、」
「短大を卒業して今の会社に入社して、
2年目に、
社長のお手つきになりました。
本当はとても嫌だったけど、
貧しい暮らしは、もうたくさんだったから、
彼から提示されるお手当に惹かれて、
そのまま、、、
途中もうこんな関係は嫌だって言ったら、
お手当を上乗せしてくれて。
5年、よくもまぁ社長の奥さんに
バレなかったなって。
2年前に妊娠したんですけど、
社長から諦めてくれって
土下座されて、、、
今度の妊娠も言ったら諦めてくれって、
言われそうで
だから
ギリギリまで言わないつもりです。」
「あなた
社長と則文とを、、、」
「天秤になんかかけていませんよ。
専務の方が断然好きです。
社長とではなくて、
はじめっから、専務と愛し合っていたら、
私の人生はもっと
楽しかっただろうにとか
この子も幸せだったろうにとか
思って。。。
随分と自分勝手なことをしました。
今日は
奥さんにきちんとお会いしたかったのと
奥さんに面と向かって
嫌がらせをしたかった。
でも
取り乱すこともせず
大声で詰ることもせず
おまけに
私の子を引き取って育てる、、、
何のための罪滅ぼしかと
思っちゃいますよ。
ちょっと
拍子抜けがしました。
でも
これでますますあなたのことが
嫌いになりました。
専務も可哀想に、、、ね。」
あからさまに
私を嫌いという彼女に
私も彼女のことが嫌いだと言い返したかった。
でも
それは
自分を嫌いだということに等しい。
私と彼女は相似形。