離婚前提。クールな社長と契約妻のとろ甘新婚生活


助けを求めてというわけではないものの、どう返したらいいのかわからない。千景がみんなに話していない以上、百々花から結婚を暴露するわけにはいかないだろう。


「田原、神谷さんは俺が送っていくよ。通り道だ」
「そうなんですか?」


田原は千景と百々花の顔を交互に見て、不思議そうな目をした。どうして千景は百々花の自宅を知っているのかと疑問に思ったか。


「そ、そうなんです。さっきちょっとお話ししていてわかったのですが、流川社長のマンションと結構近いみたいで」


変に思われては千景に迷惑がかかると、百々花が取り繕う。少し焦って言ったのが気がかりではあるけれど、田原はとくに疑っている様子もない。


「そういうことなら、今回は社長に神谷さんを送っていく権利を譲りましょう」


胸を張りながらおどけて言った。

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