離婚前提。クールな社長と契約妻のとろ甘新婚生活

もう隠す必要はないだろう。正直に膝をやられたと白状した。


「いい歳して張り切りすぎなんだよ。バカじゃねぇの?」
「いい歳もバカも余計だ。年上に対する口の利き方がなってないぞ。……っく」


かろうじて残っている意地で、なんとか立ち上がる。昌也を睨むが、カッコはつかない。


「ったく、しょうがねぇな」


悪態をつきながらも、昌也が千景の腕を掴んで支えた。


「悪いな」
「これじゃ、どっちが勝ったかわからないだろ?」
「残念ながら、勝ったのは俺だ」
「そんなんわかってるよ」


鼻を鳴らして笑う。


「もう俺を認める以外にないぞ」
「だからわかってるって。ったく、無様な格好して口ばかり達者なんだな」
「ひと言余計だ」


反論はしたが、無様な自覚はあるため、それ以上は口をつぐむ千景だった。

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