いきなり婚─目覚めたら人の妻?!─
大丈夫だろうかと思いながら様子を見ていると、その女性は大きくよろめき、道端にしゃがみ込んだ。

私はあわててその女性のそばへ駆け寄り背中をさする。

「大丈夫ですか?ご気分でも悪いですか?」

女性は苦悶の表情を浮かべ、胸の辺りをおさえている。

顔色も悪いし呼吸も乱れているようだ。

「念のため救急車呼びましょうか?」

「いえ、大丈夫……。少しすればおさまりますから」

「じゃあそこのベンチで少し休みましょう。立てますか?」

「ええ……ごめんなさいね」

女性の体を支えながらゆっくりと移動して、ベンチに座ってもらった。

私もその隣に座り背中を優しくさする。

数分ほどそうしていると、乱れていた呼吸がだんだん整ってきて、少し落ち着いたようだった。

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