キミに伝えたい愛がある。
午後5時。


私は図書館を出た。


早めに夕飯を食べ、7時には家を出るつもりだ。


今頃めぐちゃんたち、何してるかな...。


そう思い、スマホに触れたまさにその時。



―――ピロン。



スマホが鳴った。


すかさず手に取り、画面を見る。


"律と付き合うことになった!


ちーちゃん、ありがとう!


さいっこおの親友だよ


7時には2人でちーちゃん家に行くから可愛いお洋服着て待っててね"



そっか...。


良かったね。


良かった良かった。


私にとって掛け替えのない大切な2人が長い年月を経て結ばれたんだ。


これで良かった。


良かったんだよ。


なのに、


どうして、


涙が溢れて来るんだろう。


こんなに苦しいんだろう。


胸が痛いんだろう。


ダッシュで家に帰り、バッグを変え、再び家を飛び出した。



「ちゆりちゃん、どこ行くの?!」



おばあちゃんも裏切るようなことをして私は本当に最低だ。


せっかく料理作ってくれたのに。


今日の夕飯は手巻き寿司のはずだったのに。


私は1人、行く宛もなく歩き、人気の無い電車に揺られた。


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