白い便箋を太陽に翳してみれば・・
試験も無事に終わって、後は卒業式だけとなった。
卒業式まで残り9日・・。
もう10日を切ってしまっていた。
あっという間だったな・・。
「早かったね・・高校3年間・・」
由美が懐かしむように、そんなことを言った。
「そうだねー。これでまた皆バラバラになっちゃうね」
「ほんと・・寂しいな・・」
なんだかんだ言って、色々あった3年間だったけど、あたしにとってはいい想い出になった。
学校、辞めないでよかったよ。
だから、卒業式・・。
本当は、まだまだ皆と一緒にいたい。
でも、それができないって分かっているから残りの限られた学校生活を、大好きなクラスメイトと一緒に思いっきり楽しく過ごそう・・そう思った。