揺蕩いの桜の下で君想ふ
「中一の時、転校生だった俺は、中々誰にも話しかけることが出来ずに、一人で寂しかった……だけど、転校した先で初めて話しかけてくれたのが、小春だった。小春は、男子や女子に冷やかされようと、俺に友達が出来るまで俺から離れなかった……そこで、俺と小春の共通の趣味を見つけた……」

「それは、川柳や俳句、詩を書くこと。それを知った俺は、ますます小春と話すのが楽しみになって、今まで作った俳句や詩を見せ合った……そこで気づいたんだ。小春のことが好きなんだって!だから、俺は、思い切って告白した……小春は!皆が思っているよりも明るくて優しい!!俺は、そんな小春が大好きなんだ!」

「結桜……っ」

私は、嬉しくて結桜に向かって微笑んだ。結桜も私に微笑んでくれる。でも、どこか辛そうなんだ。どうしたんだろ……。

陽子ちゃんは目に涙を浮かべた後、その場を走り去った。

「……結桜、ありがとう」

「じゃあ、帰ろうか……」

私と結桜は、歩き始める。路地裏から外に出ると、綺麗な紅葉が咲いていた。

「空見上げ赤く染まるは紅葉なり」
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