【短編】STARTー恋ver.ー




『これ、大切な物でしょう?』

ニコッと笑って彼女が差し出したのは見覚えのある鍵。


「あーっ!!」

俺はすぐさま彼女から鍵を受けとった。

これは、紛れもなく俺の家の鍵だった。



俺の両親は共働き。

だから家に帰って来るのも遅いし、鍵がなければ夜中まで外で過ごさなければならない。

兄貴が1人いるけど、県外の大学へ進学し、実家を出ている。



危なかった…

あのまま拾われなかったらどうなってたんだよ。


こーゆーところが、抜けてるんだよなあ俺。


心の中でつぶやく。








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