溺愛ホリック
芹もどことなく警戒心を見せていて、俺の背後に回る。



それでいい。



「誰この老け顔·····」

「おい芹。それは禁句·····」

「近づかないでっ!うつるっ」

「は?何が?」



だいぶ失礼なことを言ってる気がして早急にこの場を退散·····。



相手が気にするようなこと平気で言うなよ·····。



もう家に帰ろうとも思ったけど、また1人に見つかって名前を呼ばれた·····。



その声は紛れもない女の声で、芹の顔が一気に曇る。



威嚇すんな·····。



「え、不破くんの彼女?」

「暁の女だけど何!?」

「ロリコンなの?」

「は?芹のことガキ扱いしないでくれる?」

「見事なまな板ちゃんは黙ってくれるかしら?」

「脂肪の塊のくせにそっちこそ黙れば!?」



やめてください·····。



キャンパスのど真ん中でその言い合いはかなり恥ずかしい·····。

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