溺愛ホリック
まぁ、いい。



自分が思ってる以上に、俺は芹のこと本気らしいから。



そのキスマをぜひみんなに見せびらかしてくれ。



その次の日。



案の定、芹は怒って俺の帰りを出迎えた。



「これ!見えるとこにつけたのわざとでしょ!」

「これってなに?」

「き、キスマーク!!」

「紅の前でハレンチ〜」

「は!紅タンこれはね!?虫刺されなの!」



夏終わったのに虫なんかいねぇよ。



俺と芹の位置関係はこうでなくちゃな。



笑いながら2階へ上がったら、後から芹がついてきて、俺の背中に向かってボコボコ殴ってきた。



普通に痛ぇんだけど、この怪力女·····。



「めちゃくちゃ恥ずかしかったんだから!」

「それはご愁傷様で」

「ムカつく〜っ!」

「はいはい」

「キスしたからって機嫌直んない!」



真っ赤な顔して説得力ねぇよ。



これからも存分に、楽しませていただきます。

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