ミッション！奪われた秘宝を取り戻せ！

勝負はすぐについた。数分もしないうちに、星彦とウィリアムの周りには気絶した敵が横たわっている。

「よし、この調子で探すぞ！」

「はい！それにしてもこの城、広いですね」

「まあな。こんなところに来るのは初めてだ」

「俺もです」

そんなことを話しながら、星彦とウィリアムは部屋を見て回る。豪華な調度品が置かれ、敵の姿はあるがヘンリーの姿は見えない。

「……ここにもいないですね」

「ああ」

その時、二階からドンッという大きな音とマルゲリータの悲鳴が聞こえてきた。

「二階の大広間だ！！」

ウィリアムは血相を変え、くるりと背を向けて音のした方へと向かう。その先に何があるのか星彦もウィリアムもわかっている。

緊張しながら星彦は階段を駆け上がった。



階段を上がってすぐに大広間はある。豪華なシャンデリアがぶら下がった場所だ。この城の中で一番豪華だろう。

その大広間は今、壁に大きな穴が空いている。その穴を呆然とマルゲリータたちが見つめていた。

「フン！避けおったか……」