悔しいけど好き
「……凪はああいう男が好きなのか?」

おっと、今度はヤキモチモードに入った鷹臣は目をギラリと光らせ肩を捕まれ体が完全に横を向く。

「まあ、好きだけど。だけど好きにも色々あるでしょ?」

「どう言うこと?」

「正木部長は憧れ、周くんは家族みたいな親愛」

「……俺は?」

「鷹臣は…」

焦れちゃって可愛い鷹臣は炎の宿る瞳で段々と迫ってきてとうとう押し倒された。

「俺はなんだよ」

「う~ん、やっぱり恋愛?」

「なにその疑問系」

変な顔をする鷹臣についふふっと笑ってしまう。

「だって…好きすぎて何て言っていいかわかんない」

「……ふっ…可愛いな凪は」

私の一言に一瞬驚いた後機嫌の直った鷹臣は愛しそうに私を見下ろしキスの雨を降らせる。
いつの間にかパジャマのボタンが外され首筋から下へと降りていく鷹臣の唇がピタリと止まった。

「赤くなってる…ここも火傷してるじゃないか」

「え?」

全然気付かなかった。
胸の上辺りをそっと触れられても痛みは感じない。

「痛い?」

「ううん全然。気付かなかった」

鷹臣の方が痛そうな顔をして聞いてくる。
首を横に振って鷹臣の頬に触れ頭を撫でるとほっとした顔をして唇にキスをするとその赤くなってる所にもキスをした。
くすぐったくて笑ってるとにっこり笑った鷹臣にベッドに行こうと導かれ、優しく労るように私を愛してくれた。

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