恋するオオカミ〜不器用だけと一途なんだよ!
ここに来て母親が出てくるとは思わなかった…

ってことなら…
そりゃまあ…言えねーのは…わかるし。
自分を捨てた母親だからって、会いたくなる気持ちも…わかる。
それが…血ってもんだし…。

「マジかよ…けどなんで、そのこと京太郎が知ってんだよ?」

「あ、それは…京太郎がお母さんの息子だから。」

「はぁ?」

待て…
複雑すぎてなんか意味わかんねー。

杏の母親が産んでるわけ…ねーよな。
ってことは…再婚相手の息子だったとか…そんな感じか?

「杏の母さんの再婚相手、外人ってことか?」

「あ、じゃなくてね。再婚相手は瀬田さんという有名なパティシエで、その人の最初の結婚相手がアメリカ人だったらしいの。」

「そ、そうなのか…なんか複雑だな。」

「そうなの…それでね…そのパティシエの瀬田さんに今わたし…お菓子のこと教えてもらってて…」

え?
じゃあ…それで遅くなってるって…ことか?

「待てよ。じゃあ今隠したのは…」

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