本当にこんな私でいいですか?
『なんか物件見たりするのはさ楽しいんだけれど、実際に借りるまでの手続きが面倒くさかったりする…
ような気がする』

「まあ、めんどくさいですね。
いい物件だなあと思って借りる書類とかまで書いても、一時金を納めるのが他の人の方が少し早いだけで、もう0からやり直しですもんね」


『まあしばらくは実家暮らしでいいかな、さっきの話聞いたらなんか大変そうだし』


そう言って苦笑しながら、見てくる川上先生。

『こんなこと言うの変だと思うんだけど、これからもこうやってどこかに行ったりしてくれないかな?』


「なん…でですか?」

聞こえるか聞こえないかの声で呟いた私に、

【気になる存在だから】と優しくしかし強い意志を持って言われた。



< 15 / 40 >

この作品をシェア

pagetop