本当にこんな私でいいですか?
パソコンのキーボードを叩く音がしばらく聞こえなくなり、私も作業をしている手を止めると、川上先生がふと私に問いかけた。

『なんかハンデを持ってるっていうのを、園長先生から聞いたことがあって…困っていることがあったら、何でも言って欲しいかな?』

なぜか疑問形の語尾に笑いそうになりながら、頷いた。


「逆に私が皆さんの足手まといになるようなことをしていたら、教えて頂けるとありがたいです。
障害があるから言わない、言えない。
そういう関係性だけは作りたくないんです」

これは切実な私の思いだ。

『分かった。
深く聞くつもりはないけれど、言いたくなったら教えてよ』

川上先生の言葉は温かい。

< 23 / 40 >

この作品をシェア

pagetop