大好きな旦那様と離婚に向けて頑張ってます?!【完】
「君達を見ていて、やっぱり結婚するには若すぎたんじゃないかって、思ってたんだ」


 確かに高校生で結婚なんて早すぎる。入籍がスピーディーだったのは、両家の親が盛り上がったせいだろうと、内心乾いた笑みが浮かんだ。


「若すぎると思うよ。今結婚してもまだ若いくらいなのに」

「まあ、確かにそうだな!」


 不満げに言った悠真に、お義父さんはハハッと豪快に笑った。お義母さんも「そうねえ」と微笑む。色々過去にあった割に、現在は仲睦まじい二人だが、笑い事ではない。
 その笑い声に、私のよく知った声が割り込んできた。


「あら、いい男は早いうちに捕まえておかなければいけないから、若いなんてものはないわよ。結婚なんてタイミングだもの」

「お母さん?!」


 何やら麗奈と同じような事を言っている気がする。円城家の当主の妻であり、私の母親が薄いグリーンの色留袖姿で立っていた。隣には父親もいる。


「気になった男には気にせずタックルしていかなきゃ。奥手になんてなっちゃダメよ」


 完全に麗奈と同じような恋愛観を持つお母さんは、ギュッと拳を握りしめた。お義母さんもそんな母親の姿に「まあ!かっこいいわ!」と両手を合わせて煽る始末。未だに父親も義父も第一線で活躍しているのを支えているからか、母親も義母も随分と元気である。
 あと感性も若い。
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