お願いだからそばにいて
「知らなかったよー!2人が幼馴染みだって」
きゃーっと言って愛梨は顔を押さえている。
「あ、あははは」
私は苦笑い。
奏とそばにいたら好きが増えてしまう。
余命は後、半年になったし…。
だから、離れようと思ってたのに。
「てか、桜。さっき何で泣いてたのよ?」

「…好きだったの」
「え…」
「ほら、離れたから、2人でいるのも久しぶりで…。やっぱり奏の優しさは変わらないな…」
「あー」
そういうことか!と納得している愛梨。
「分かってないでしょ…」
私はそっと呟いた。
「分かってるよっ!」
愛梨は頬を膨らませた。
「ねぇ、今日カフェ行かない?」
「あ、さんせーい」

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