エリート弁護士は独占愛を刻み込む
葵は寝室のドアに向かって枕を投げる。
「急に入って来ないでよ!もう!」
「俺たちが恋人だって証明になってよかったじゃないか」
学くんはもうすでに俺と葵の関係を知っているのだが、葵にはそのことを伝えていない。
葵を慰めるが、彼女は今度は俺に当たり始める。
「元はといえば、恭吾さんがあんなことするからですよ。どうしてくれるんです……ん!?」
葵の頭をガシッと掴んで唇を重ねると、最初は驚いて強張っていた彼女だが、俺の胸に手を当てキスに応え始める。
最初に葵にキスをした時も思ったが、彼女とのキスは甘い。
チョコのように中毒性があって、こちらが相手を翻弄しているつもりだったのに、逆にハマッてしまってずっとキスしていたくなる。
だが、欲望のままキスし続ければ、自分を抑えられなくなるのはわかっていたから理性を総動員して彼女から離れた。
今はまだ彼女を抱くには早すぎる。
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