エリート弁護士は独占愛を刻み込む

逆に感じているところを弟に見られてしまったんだよね。
「キャー、もう恥ずかしい〜！」
頰に手を当て小さく叫べば、萌音ちゃんが驚いた顔をする。
「葵さん？恥ずかしいって……なにがですか？顔真っ赤ですけど、どうしました？」
わー、思い出したら変な声出しちゃったよ。
「あっ、ごめん。なんでもないの。素敵なイブになるといいね」
必死に誤魔化そうとするが、彼女は私と恭吾さんの同居の話題を持ち出してきた。
「葵さんだって恭吾さんと一緒に住んでるじゃないですか。晶さんがふたりは恋人同士よって言ってましたよ」
もう晶さんたら！
彼のお口にチャックでもつけておきたい。
「それ、晶さんの冗談だから」
こめかみをピクピクさせながら否定するものの、萌音ちゃんに突っこまれた。
「じゃあなんで同居してるんですか？」
まあ、みんなそこ疑問に思うよね。