エリート弁護士は独占愛を刻み込む
「実は前の会社クビになって住んでた寮も追い出されることになって……困ってたら恭吾さんが私を拾ってくれたの。恭吾さんにしてみたら、哀れな捨て猫を拾ったようなものよ」
苦笑いしながら説明する私の言葉に萌音ちゃんは首を傾げる。
「そうですかあ?恭吾さん、葵さんと一緒にいると生き生きとしてるし、すごく温かい目で葵さんを見てますよ」
「基本優しい人だけど、私をからかって楽しんでいるのよ、あの人は」
恭吾さんがなにを考えているのか全然わからない。
あれだけの美形なら女なんて選び放題。
なのになぜ私に構うのか。
「私はお似合いだと思いますけど、葵さんは恭吾さんのことどう思ってるんですか?」
「ショコラ王子で……上司で……イジワルで……それに家事をしない人」
「え?恭吾さん、キレイ好きだし、料理もすごく上手らしいですよ。うちでバーベキューパーティやる時とか、恭吾さんがタレとか作ってくれてめちゃくちゃ美味しいんです」
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