エリート弁護士は独占愛を刻み込む
そもそも昨日どうやってここに帰って来たの?
……マズイ。
全然覚えてない。
バーで恭吾さん達とお酒を飲んだまでは記憶あるんだけどな。
でも、きっと恭吾さんが連れて帰って来てくれたのだろう。
記憶がなくなるまで飲むなんて……調子に乗り過ぎたかも。
「あー、コンタクト早く外したい」
目が乾燥して痛い。
ベッドを出て洗面所に行くと、そこに髭を剃っていた恭吾さんがいて、彼と目が合った。
「あっ、おはようございます」と条件反射で挨拶するが、彼は少し驚いた様子で私をじっと見ていた。
「葵、ひとつ聞いていい?実家でもそんな格好で家の中歩き回ってるの?」
なんでそんなこと聞くの?
あっ……。
下着しか身につけていないの忘れてた!
思わず「ギャー!」と声を上げてしゃがみ込む。
流石にこれは恥ずかしいし、実家でもやらない。
「わー、目瞑っててください〜!」
叫ぶように懇願するが、恭吾さんには拒否された。
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