歌舞伎町ボーイズ
 厨房に立つことに慣れているようで、手際がいい。


 ユキは野菜炒めを二人分作り、冷蔵庫に入っていたご飯をレンジで温めて、すぐに食事の支度をする。


 俺は黙ってじっと見ていたのだが、退屈すると、手元のスマホに目を落とす。


 互いにいろいろ考えているのだが、口に出すことは少ない。


 だが、思う。


 彼女はいい奥さんになりそうだと。


 俺もいつもは新宿の雑踏に紛れ込んで、傷付くことが多々あったので、ユキには傍にいてもらって、いずれは家庭を作りたい。


 それだけ俺自身、昔から今まで、人の縁というものに恵まれることが少なかったのだ。


 確かにそうだろう。


 高校なども、単に遊びに行っていたようなもので、ろくに得るものもなく、強制的に退学になったのだし……。


 今からでも取り戻せる。

 
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