お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。



まさか誰もいないのに、鍵もかけずにどこか出かけてる?

なんて無用心……。


って、今はそんなことどうでもよくて。


扉を自分のほうへと引き、中をそっと覗き込んだ。


何も音はしないし、人の気配はなさそうに感じる。


ここで勝手に部屋に入るのはよくないし、本来なら先輩がいる日にもう一度来るべきなんだろうけど。



ここで、ふと少しの不安が頭をよぎる。


ま、まさか……倒れてたりしない……よね。


そんなことあるわけないと思いたいのに、なんでか不安ばかりが大きくなっていく。



少しだけ……部屋の中の様子を見てから帰ろう。


もし仮に中に暁生先輩がいたとしても、鍵を返しに来たって言えばいいから。


いなかったら何も言わずに鍵をここに置いて行こうと思って、中に足を踏み入れた。

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