お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。
そう考えたらもっと泣きそうになる。
すると、千里がイスからガタッと立ち上がった。
あぁ、もうお前のこと手に負えないとかいってここを出て行っちゃうんだ。
そう思ってたのに。
なんでか千里は部屋から出て行かなくて、イスをわたしの横に持ってきて、そのまま座った。
そして、大きくて優しい手が頭をふわっと撫でてくれた。
「わかったわかった。今はとりあえずお前の話ぜんぶ聞いてやるし、泣きたきゃ好きなだけ泣け。それでさっさとスッキリしろ」
「ちさと優しすぎるよぉ……っ」
「お前限定だよバーカ」
涙でいっぱいの視界に映る千里の顔は、なんでかちょっと照れてるみたい。
「……なんで、わたし限定なの?」
なんとなく聞きたかった。
でも、なんとなく、軽く聞いちゃいけないことだだったのかもしれない。
「そりゃ、好きだから……だろ」