お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。
「で、でも……暁生先輩はわたしのこと本気じゃないから……。本命いるもん」
「はぁ??」
「スタイル抜群の年上美女には敵わないもん、胸もないしスタイルもよくないもん、ぜんぶ負けてるもん……っ」
千里を目の前にしたら、言葉にしなくていいこともボロボロ出てきちゃう。
「つまり、あの男は本命がいるくせに杞羽にキスしてきたりしたってことかよ」
さっきよりも盛大にため息をついて、ほんとどうしようもないなって感じで本気で呆れてる。
「……ったく、俺のそばから離れてる間になんでそんなクズ男に落ちてんだよ、騙されてんじゃねーよ」
「だ、だってぇ……気づいた時には遅かったんだもん」
自分でも気づいたら暁生先輩でいっぱいになってて、止められなかったんだもん。
ぐすぐす泣いてばっかりで、こんなんじゃ千里に見捨てられそう。