浮気男のシンデレラ
「お誕生日おめでとうございます。
お店からのサービスです。
いっも陽和ちゃんには無理言って出て
来て貰って助かります」

「うわぁーオーナ、美味しそう。」



コンガリ焼き上がった、チキンの
丸焼きは香ばしくてパリッとして
腹の中に詰めた餅米と香草がた
まらない。

陽和も陽菜も、ŧ‹"((美味しい。))ŧ‹”
ŧ‹"ŧ‹"ŧ‹"ŧ‹"ŧ‹" ŧ‹"
シアワセ( ママ食べて、食べて )ŧ‹"ŧ‹"ŧ‹" ŧ‹"ŧ‹"うまーい。

「陽和ちゃんのママの誕生日だもん
頑張りましたよ。」

とオーナーはニコニコしながら言った。
「陽和がお世話になっています。
オーナーの、お陰で料理も上達して
包丁も握れ無かったのに
今じゃ何でも作っていますし、
ほんとに感謝しています。

あ‼そうそう

「コレどうぞ、スタッフさんのも
有ります。」

そう言うと、口紅と化粧水を出して
きた。

「あーこれ今CMしてる奴ですよね。
確かオーキッド化粧品の、高いのに
こんな、沢山ありがとうございま
す。」


「オーナー、母はオーキッドの部長
さんなんです。

オーナーや、店の子が使うと宣伝効果
バッチリ。」

「そうね、陽和の言うとおり。」

陽和によく似たお母さんは明るくて
元気で、この人に育てられたから
陽和も賑やかで、思いやりがあるんだ
とそう思った。

つて事をおもいだした。


と言う事は、部下の部長さんが貴方の
姑になるんだよね。
辞めておいたが良くない!

それに陽和は真面目なの、見た感じ
モテモテそうで、遊んでる貴方とは
合わないとおもうのよ。

と、教えてあげたい。

しなくていい心配がアッチコッチから頭を持ち上げる。

どう対処したらいいのだろう。



「ふう〜、一応聞くだけは聞きますが
余り期待しないでね。」

慶一道は、パアアアッと顔をほころばせた。

取り敢えず、ほれているのは、認め
よう。


頭を下げて帰って行く彼を見ながら
名刺を眺め又彼の後ろ姿を眺めを
繰り返して、

うーん、うーん、彩乃は取り敢えず
仕事仕事と首を捻りながら厨房へと帰って行った。






バタバタバタ
救急外来は忙しい。
患者さんの家族に先生の説明を記録
する。

救急外来だけあって、最初はもらい
泣きをして涙が止まらなかった。


お爺ちゃんが、お婆ちゃんを一日でも
連れて帰りたいと号泣していた。

先生は、連れて帰ればその日の内に
亡くなると説得していた。
お婆ちゃんはもう一度家に帰りたいと
お爺ちゃんに頼んだ。

陽和は、どうにもしてやれないのかと
涙が溢れて溢れて肩を揺らして泣いた。
先生は陽和を連れ出し
《《ふううー》》呆れざまに息を吐き

「お前、邪魔帰れ‼」と言われた

「ココは戦場だ。医者が1番
泣きたいんだ、甘えるな‼」

ガツンと叱られた。


陽和の仕事は、逐一記録しなければ
ならない。
苦手な場所だ、未だに慣れない。


仕事が終わると今日着た制服をクリー
ニングに出し明日着る服を取りに行き
ロッカーにかける。
放射線科、内科、外科、色んな科の
制服は全部違う。

先生も看護士も事務も、全部の制服
が、サイズ別にかけてある。
この病院は専用のクリーニング店が
あり、必ず全部クリーニングする事が
義務化されている。


コンビニもあるし、フードコートも
8時まであいているし、パン屋さんも
あり、レストランまである。

病院だけど全部済んでしまう。

仕事帰りに仲間とフードコートで
お茶して帰るのは当たり前になってい
る。自販機も幾つもおいてある。

仲のいい友人
田代穂花(たしろ ほのか24歳)
はバツイチ、旦那さんの浮気
でソッコーで離婚‼
元夫さんは結構な、イケメンだった。

穂花は元気が良くて可愛い系

しかし今はガリガリに、痩せている。
離婚で疲れて太れない。
本当は、ポッテリとした頬に可愛いらしい目、今は、痩せて窪んでいる。
今は伊達メガネを手放さない。

元の穂花は、痩せてもいないし、

太ってもいない。

早く元の姿に戻らないかと思っている。


「ねえ、陽和、彼氏出来たらおしえて
よ。絶対だよ。」


「居ないよ何言っちゃってんの?」

「私は、あんなになったから陽和には
いい結婚して欲しいんだよ。」

「ハイハイ り‼
穂花こそ再婚しなよ。
男はいっぱいいるよ。」

「懲り懲りだよ。やめてよ。」

穂花はいゃ〜な顔しながら、いちご
ミルクをずずずーと吸った。陽和も
1日分の野菜が取れる野菜ジュースを
ズビージュジュジューとすいあげる。

何故か2人とも吸い付く時は息をしない。
スッパーンふぅっ。

「穂花イケメンでも真面目な人は
真面目だよ。

ブサメンでもチャライ奴はチャライよ。
確かにイケメンの方に女の子はよっ
ていくしね。」



“穂花、ドンマイ。“


「だよね。私は、イケメン好き
コレは病気かも・・・。」

穂花はボソッとつぶやいた。



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