愛というもの~哀しみの中で~
「目覚まし鳴ったから5時過ぎかな?仕事行かなきゃ!」

私も慌てて起き上がった。

「風呂も入ってないし、汗かいたからシャワー浴びて来いよ。その後俺もシャワーさせて。」

「うん…先いいよ?」

なんだか照れくさくてどう接していいかわからなかった。

「一緒に浴びてもいいけど?嫌なら先に行って来いよ。」

一緒に!?それは無理なので慌てて私はお風呂へと急いだ。洗面所の鏡で自分の顔をみると真っ赤だ。そして、首元にくっきりとキスマークが一つ付いてた。

「マーキング。」

指でなぞりながら呟く。なんだか恥ずかしくてこしょばゆい感覚だった。
先にシャワーを浴びて出ると大吾は誰かに電話をしていた。なんだか恥ずかしくて私はキッチンに行き、昨日使ったコップを洗って冷たい麦茶を入れ、一気に飲んだ。
大吾にもと思ってもう一つのコップにも麦茶を入れようとしたとき、うしろから手を回されて軽く抱きしめられた。

「サンキュー!」

麦茶を入れると大吾は片手を私のお腹に回したまま麦茶を飲んだ。

「髪ちゃんと拭けよ、風邪引くぞ!」

って言いながら私の肩にかけてあったタオルで頭をガシガシと拭いてくれた。
照れて何も言えない私の頭をポンポンっと叩くと大吾はシャワーを浴びにお風呂へ行った。
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