愛というもの~哀しみの中で~
着替えなんてないけど…どうするのが正解かわからずとりあえずタオルのみ出して置いておいた。
食べ物も食パンと卵とかハムとかしかなくてとりあえず目玉焼きを焼いてみた。
トースターもないからパンはそのまま、ハムを乗せてテーブルに置く頃、上半身裸の大吾が出てきた。

「えっ?な、服着てよ!」

慌てて顔をそらすと少し怒って言った。

「え~!汗ひくまで着たくねー!ってかご飯作ってくれたんだ!?」

「す、すきかわかんないけど卵焼いただけ…」

「好き好き!腹へってたんだ。たべよっ!」

大吾は着てたTシャツをまた着てくれて一緒にご飯を食べた。
それから私はお弁当詰めのアルバイトに行かなくてはいけなくてすぐに家を出た。
大吾は時間に余裕があるからバスで一旦家に帰った。

夢のような朝だった。こんな風に誰かと朝を迎えられるなんて!
しかも一度も怖いって思わなかった。それどころかもっとくっついていたいって思ったのだ。
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