愛というもの~哀しみの中で~
後ろからぎゅーって抱きしめられ、身動きが取れなくなった。

「はぁー、俺こんななのにいっつも一緒にいてくれてありがとう。俺、自分からは離れていくつもりないから。」

「うん、私も!離れるつもりはないよ。そばにいてくれてありがとう。」

顔だけ大吾の方に向こうとするけど力が強すぎて向けなかった。

「こっち向いたらダメ。これ以上は襲わない自信ない。」

「いいよ、たぶん大丈夫。ねっ?」

そう言っても腕の力は緩まず大吾の顔さえ見れなかった。

「今日はダメ。酔った勢いとか後悔するから。怖がらせて悪かったよ。さぁ明日も早いから寝よ。」

「フフッ、わかった。じゃあ電気とエアコン消して布団を着て寝ようよ。」

ようやく大吾の腕の力が抜けた。言った通り電気とエアコンを切ってる間に布団の中に潜ってた。私もまた大吾の腕の中に入りこんだ。
ひとりで寝るときはエアコン消すのがイヤになるくらい布団が温まらないけど大吾がいてくれるだけですごく温かい。だからか布団にはいるとすぐに眠ってしまっていた。
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