愛というもの~哀しみの中で~
それから女の子ひとりは危ないからって昌くんが由実ちゃんを送って行ってくれることになった。
由実ちゃんは嬉しそうに私たちに手を振ると昌くんと帰って行った。

「仲良しだったんだな。そう言う話聞いたことなかったから。でも安心した。仲良い人が出来て。」

「元はね、昌くんのことを聞かれたのがきっかけなの。すごく良くしゃべって、良く笑うの。優しいし、私、ファミレス行ったの初めて。メニューも見てるだけで飽きないくらい沢山あって、ドリンクバーも頼んじゃった。…でも、お金払ってもらっちゃって…やっぱり払うよ。」

「いいよ、茉莉のそんな可愛い笑顔が見れたし。」

大吾は私の頭をくしゃくしゃっと撫でた。
私は興奮しており、バスの中で大吾にファミレスでのことを話続けた。
こんなにしゃべるなんて由実ちゃんの影響かな?
大吾はうん、うん、と相づちを打ちながら楽しそうに話を聞いてくれた。

家に帰り着き、交代でお風呂に入るとすぐに2人でくっついて布団に入った。

「茉莉のファミレスデビュー、俺も一緒にいたかったなぁ。由実ちゃんに嫉妬する。」

そう言って私を背中からぎゅーっと抱きしめた。
こうやって大吾にくっつくのは好き。
キスするのも、前、服の中に手を入れられて胸を触られたのも不思議と嫌悪感はなかった。
きっとクリスマスは大丈夫。
その日は興奮してたけど、すぐにぐっすりと眠れた。
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