愛というもの~哀しみの中で~
「大吾…ごめっ…」

涙が次々に溢れて止まらなかった。
悔しいし、憎い。
大吾にきれいなまま抱かれたかった。

「茉莉は謝らなくていい。茉莉は何も悪くない。俺だっていままで最低限同意の上でしかしたことないけど、褒められたもんじゃなかったし…それこそ俺は初めてじゃない。俺汚い?」

私は頭を振る。

「汚くない…」

「うん、良かった。じゃあ同じだ。」

大吾は私の手を引き寄せ抱きしめる。

「俺も健全な男だから理性もあまり効かない。本当にいいのか?今なら…」

「ううん、いいの。私上手く出来ないかもしれないし、途中で怖くなったらって不安もあるけど…大吾としたい。」

「わかった。出来るだけ優しくする。」

大吾は私の顎を持ち上げ、頬にキスをするとそのまま顔中にチュッチュッとキスをして回った。

「フハッ、くすぐったいよ。」

私が笑うと顔を上げた大吾もふわっと笑顔になり、口を塞ぐようにキスをする。
そのまま口内に舌が押し入ってくる。
大丈夫、今までもキスは沢山してきた。
それこそもっとドロドロと絡まるやつを。

「んっ、お布団…敷く、から…待って…」

なかなか離してくれないキスの合間に必死で訴える。

「ハハハッ、ごめん、テーブルよけようか?」
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