憧れの学園王子と甘々な近キョリ同居はじめました♡
「…ありがと。頑張る」


蘭が人を好きになって、こんなに勇気を出そうとしてる。


幼なじみのわたしからしたら、なんか感慨深くて、そんな蘭に想われてる朔斗先輩は幸せだなって思った。



「よーし、気を取り直して行くよ!」



そろそろホントに時間がやばいから。

急げ!




「音はマイペースね、ホントに」


ずっと変わらないって。
そんな事ないからね?!
わたし、多分だけど成長してるからね、蘭?!






* * * * *



「…答辞。生徒会長、天野翼」


「はい」



教壇に静かに登っていく翼くんの姿。

遠目からでも分かる、愛しい人。



「…冬の厳しい寒さも和らぎ、春を感じられる季節になりました。

本日は、僕たち卒業生のためにこのような素晴らしい式典を挙行して頂き、誠に嬉しく思います。卒業生を代表して、心よりお礼申し上げます」


初めは、生徒会長らしく感謝の意を伝えた。




「振り返れば3年前の4月…」


そこからはわたしと出会う前の出来事で。


翼くんが、何をしてたくさんの人たちと触れ合ったのかが募られていた。



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