再びあなたを愛することが許されるのなら
「なんだか沙織さんの親にチェックされているような気分なんですけど。ちょっと緊張するな。始めに言っておきますけど散らかっていますよ。それだけは言っておきます」
「だから言ったでしょ、男の一人暮らしの部屋はどうんなもんかくらい想像がつくって。それともゴミ屋敷のような感じ? だったら沙織、掃除のしがいもあるんじゃない」
「はい? ゴミ屋敷……。さすがに多分そこまでではないと思うんだけどなぁ」
「お、意外と自信ありそうね」
そうこう話しながら僕ら3人はアパートまでの道を歩いていた。