再びあなたを愛することが許されるのなら

フライパンに乗せてあるふたを開けると、ふわっと湯気と共に香ばしい香りが立ち込めた。
「ちょうどいいみたい」
「そうだね」
「でもね、ここからが難しいのよ。餃子って焼き目を上にするでしょう、私上手くいかないんだ」
「それなら僕がやるよ」
フライパンの上に平皿を載せて皿を手で押さえ、一気にフライパンをひっくり返してはなすと。
綺麗な焼き目のついた羽根つき餃子が皿の上に現れた。
「わぁ、達哉さん凄い! 凄い。もしかして達哉さんて料理得なの?」
「得意っていうかなんだろう、料理するのは好きな方かな」
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