再びあなたを愛することが許されるのなら
「う――っ。私の作ったの大丈夫かな」
「ん? 大丈夫でしょ。こんなに美味しそうなんだから」
出来た餃子をテーブルに置いて、持ってきてもらったご飯を温め、保温ポットに入れてきた味噌汁をお椀に移し、ようやく夕食の準備が出来た。もう時間は10時を過ぎていた。
「大変お待たせしました。お口に合うかどうかわからないけど、お召し上がりくださいませ」
にっこりと沙織さんがほほ笑む。
箸で焼き立ての餃子を、一つかみ口に入れる。
外側はパリッとしていて、中は物凄くジューシーな汁が口いっぱいに広がる。
「どうぉ、美味しい?」
「うん、物凄く美味しい。どこかのお店で作った餃子のようだよ」
「ほんとに?」
「ほんと、おいしいよ沙織さん」
「よかった」