幼なじみの不器用な愛情
夕方になり華の携帯電話が鳴った。
~♪
着信は隆弘からだ。
「はい。」
『おう。』
「仕事、終わったの?」
『あぁ。これから家に帰って明日の用意。』
「お疲れ様。」
『・・・』
「・・・」
『どうした?』
隆弘は電話越しに華が元気がないように感じる。
「何でもないよ?」
『俺がいなくて寂しいか?』
「・・・うん・・・」
冗談交じりに聞こえるように言った隆弘の言葉。本当は華を心配している。
華が自分との関係を恐れていた原因でもある。
『今から行く』
華の返事に隆弘はすぐに車のキーとカバンを持って職員室を飛び出した。
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