幼なじみの不器用な愛情
第三章~大切だから~
隆弘は華の姿を探していた。大学に見つからない。
今日は華の誕生日だ。

華が男と家の前にいる姿を見てから隆弘は何となく華と距離をとっていた。

自分が華を幸せにしたいという想いは大きい。
でも今度こそ華が幸せをつかめるのならその幸せを応援してやりたい気持ちにもなる。

だとしても自分以外の男と華が幸せそうにしているのを見ても平気でいられるほど自分の心は大きくない。

見たくない現実から目を背けるように隆弘は華の姿を見て見ぬふりをしていた。

華は今日、一人なんだろうか・・・。
もしかしたら新しい男と一緒に誕生日を祝っているのかもしれない。

いろいろな想いが隆弘を包み、隆弘は華に連絡はしなかった。
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