熱い夜に溺れて
この生活が始まって、どれくらい時間が経ったんだろう……。

窓のない部屋。たぶん地下室なんだろう。外の音は何も聞こえず、逆に私がこの部屋の中でどれだけ暴れても外に私の声は響かない。

あの夜から、私の自由は一人の男性によって奪われてしまった。今でも私の足には鎖があり、動きを制限されている。

「今日は仕事が休みだから、君だけにカクテルを作ったよ」

そう言って部屋に入って来たのは、金色の長めの髪を束ねた赤い目の男性。私を監禁した人物。

「どうぞ」

私の目の前に置かれたグラス。その中には琥珀色のカクテルが入っている。

「……ありがとうございます」

私はカクテルをゆっくり飲んでいく。全て飲み終わると、体が少しずつ熱くなってきた。もともとお酒には強い方じゃない。

「今日作ったのはルシアン。カクテル言葉は……誘惑だよ」

男性はニヤリと笑ってそう言う。次の瞬間、私はベッドに押し倒されていた。

「あまり最近は触れてなかったし、いいでしょ?」
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