俺様紳士と甘えた彼とのハッピーエンドの選び方



 そして、最後に思うのは美保子という女性と、祈夜の事を恋をしているキラキラとした瞳で見ていた女性達の事だった。
 彼女達はきっと好きな人に、会いに行くために綺麗にしていたのだろう。とても可愛くて、綺麗だった。
 祈夜は自分を選んでくれたし、自分との時間を大切にするために、美保子にもしっかりと伝えてくれた。
 それなのに、嫉妬するのはおかしいとわかっている。けれど、自分と出会う前もあんな風に女の子達に囲まれていたのかと思うと、何だか切なくなってしまうのだ。
 嫉妬は醜いというのはわかっている。
 だが、初めての恋人という事もあり彩華は自分の気持ちを上手くコントロールする事が出来なかった。


 「………月夜さんのお料理食べに行こう」


 彩華は、そんな風に自分に言い訳をしながら店に向かうことを決めた。
 いつもより、しっかりお化粧をしたり、自分が持っている一番華やかな服を着てドレスアップしようとも思ったが、それはやめた。自分らしい格好でいい。自分の好きな服装でいいのだ。

 彩華はシンプルなワンピースにショートブーツ、そしてロングコートに身を包み、月夜の店に向かった。

 目的はお料理………ではなく、月夜と話をする事だった。



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