絶対的Beast
思わず口を滑って出た言葉に慌てて口元を抑えたけど、もう既に遅くて……。

「何か言いたいことでもあるのか?」

え、あ……。

ズイズイと近づいてくる大和先輩に私は足がもつれそうになりながら後ずさり。

不機嫌オーラがすごいんですけど……!

顔を見なくても怒りMAXの顔が容易に浮かぶ。

ートンっ。

っ!!

物で溢れかえる倉庫の中はすぐに行き止まり。

大和先輩の香りがさっきより強くなったことで、距離がより近くなったことを実感する。

ードクン、ドクンッ……。

距離が縮まれば縮まるほど、私の鼓動も加速していく。
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