絶対的Beast
「『やります』って言ったよな?」

「……い、言いましたけど……」

「──────────“けど”?」

っ……!!

大和先輩の顔を見ないように見あげないようにしてたのに。

「けど、何?」

わざわざ私の目線の高さまで目線を合わせてきて……。

こんな至近距離……(こく)すぎる!

ードクンドクンドクン。

もう喉もカラカラ。

こんな整った顔……この真っ直ぐな瞳に見つめられたら、呼吸することすら忘れてしまいそうになる……。

だめだ……もう──────────





「葵唯」





──────────苦しい。





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