絶対的Beast
全く手伝わないなんて冗談じゃない!

「配るのぐらい手伝ってもらいますよ。実行委員会だって無理やり参加させられたんですから」

目をまん丸にして驚いていた橘花先輩は、私の考えを聞くと子供のように頬を膨らませた。

そんな可愛い顔しても、今日という今日は絶対手伝わせてやる……!

「葵唯ちゃんの意地悪!」

「副会長のくせに全く仕事してないんだからこれぐらいして下さい!」

そう、元はと言えば仕事をしない生徒会メンバーのせい。

一回ぐらい、ちゃんと仕事してもらわないと!

私はブーブー言う橘花先輩の腕を掴んで生徒会室を後にした。

* * *

全教室を練り歩くこと数十分……。
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