絶対的Beast
橘花先輩はずっとぶすくれたままだけど、一応逃げずに手伝ってくれている。

やればできるじゃん……。

まぁ、無理やりじゃないと手伝ってくれないってゆうのはどうかと思うけど……。

「次は……3年C組っと」

配り忘れのないように、校舎配置図を見ながら一クラスずつチェックをしていく私。

「3年生はいいんじゃない? 配んなくても」

「え?」

未だ不貞腐れた顔のまま、そっぽを向いてる橘花先輩がボソッと呟いた。

配んなくてもって……。

小首を傾げながら橘花先輩を見つめていると、先輩はゆっくり私へと視線を向けた。

「だって絶対手伝わないよ。3年生で柳川先輩に口出しできる人いないし」

あぁ……そういうこと……。

確かに、実行委員会の感じでも、3年生は女子も男子も黙ったままだったような……。
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