絶対的Beast
私はこっそりと、依織先輩の顔を思い浮かべて頬を緩ませた。

* * *

ー放課後。

友梨香ちゃんとジャージに着替えた私は、サッカー部が部活をしているであろうグラウンドへと来ていた。

ド緊張気味の私たちはとりあえずクラブハウスからジーッと様子を伺ってみる。

祐希ちゃんがズバズバ行く性格だったから中学の時はなんて思わなかったけど、先輩たちばかりのところに行くって結構勇気いるなぁ……。

しかも知らない人達ばっかりだし。

せめて、サッカー部のマネージャーさんにでも会えれば行きやすいんだけど……。

「マネージャーさん、いないね」

「うん……」

友梨香ちゃんも思うことは私と同じのよう。
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