氷点下できみを焦がしたい
「俺のことまで心配してくれるんだね」
ふ、と笑った真緒くんは、すごく優しくて、切なそうな表情をしている。
「当たり前だよ、友達だもん」
友達ね、と小さく呟いてから、真緒くんはジュースをひとくち飲んで、考え込んだように遠い目をした。
「……何だろうね、ショックといえばショックなんだけど、悲しくはない。
もちろん前みたいに戻れたらって思ってたけど、それができないからこうなったんだってことも分かってたからかな」
ぽつりぽつりと話す真緒くんの言葉は、初めて見る真緒くんの本心だったのかもしれない。
何だか大人びたその横顔を、私はただうなずきながら見つめる。
「それより俺は親が新しい人と幸せになれるなら嬉しいと思ってる。まあ、寂しい莉緒の気持ちもよくわかるけど」
「……真緒くんは優しいね」