氷点下できみを焦がしたい



手元にある、真っ赤なリンゴ。つやつやキラキラ光る透明な膜が、綺麗で。

一口かじったら、カリッと飴が崩れて口の中に溶ける。



触れたままの右腕が、熱い。
溶けたりんご飴が、甘い。
くちびるが、赤く染まる。



「……え、何泣いてんだよ」



永遠くんに言われて初めて、泣いていることに気付いた。


「っ……目に、ゴミが入った」

「……ふーん」



それ以上踏み込んでこない永遠くん。

りんご飴、一緒に食べてくれた永遠くん。

1人で無理した私に、怒ってくれた永遠くん。

わざわざ私の真隣に、移動してくる永遠くん。




……ああもう、ずるい。
こんなの、どうしたって……。



どうしようもなく、この人のことが好きだ。そう思った瞬間、ぽろぽろと涙が止まらなくなってしまった。



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